年賀状や新年のメールでよく使われるフレーズに、「去年はお世話になりました」というものがあります。
普通に使われる挨拶文のように感じるかもしれませんが、実はマナーとして誤った使い方です。
失礼のない表現としては、
「昨年はお世話になりました」
「旧年中はお世話になりました」
といったように、「昨年」や「旧年」と具体的な表現を使うのが正しい方法です。
「去年はお世話になりました」という表現が誤りな理由
「去年はお世話になりました」という表現は、年賀状や新年の挨拶で使用する際には避けるべきです。
その理由は、「去年」という言葉には縁起が悪いとされる意味が含まれているからです。
この漢字の「去」は、離れる、遠ざける、消す、捨てる、失うなど、ネガティブな意味合いを持っています。そのため、この漢字を含んだ表現は避けるべきです。
失礼のない言い方としては、以下のような表現があります:
「昨年はお世話になりました」
「旧年中はお世話になりました」
「昨年は大変お世話になりました」
「旧年中は大変お世話になりました」
これらの表現には「大変」という言葉を加えることで、文章がより引き締まります。
年賀状や新年のメールで使用できる文例集
以下は、「お世話になりました」というフレーズを含む、年賀状や新年のメールで使える文例をまとめました。
文章に困った際には、ぜひご活用ください。
- 昨年はお世話になりました。本年もよろしくお願い申し上げます。
- 旧年中はお世話になりました。本年も幸多き年となりますようお祈りいたします。
- 本年も変わらぬお付き合いをよろしくお願いいたします。
- 旧年中は大変お世話になりました。皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げます。
旧年の感謝を伝えつつ、相手を思う気持ちも込められるとなお良いですね。
なお、年賀状では句読点を使わないのがマナーとされています。
句読点(、。)は文章を区切るため、相手との関係を切ってしまい、終わってしまうことを連想させる可能性があるためです。そのため、句読点の使用は避けるべきです。
年賀状で避けるべき言葉
「去」以外にも、年賀状で使用を避けるべき言葉があります。
過去のことを示す言葉:
去る
終わる
滅びる
壊れる
崩れる
絶える
消える
枯れる
苦痛や困難を表す言葉:
苦しむ
病む
喪失を意味する言葉:
失う
これらの言葉は、不吉なイメージを持つため、年賀状で避けるべきです。
実際にこれらの言葉を使うケースは少ないかもしれませんが、おめでたい新年にはふさわしくありませんので、注意が必要です。
年賀状に一言添える際に、「昨年は苦しい一年でしたが・・・」や「昨年は失うものも多かったですが・・・」のような表現も避けた方が良いと考えられます。
マナーを守った年賀状を作成したい場合
先ほど避けるべき言葉についてご紹介しましたが、年賀状を作成する際にはマナーを守れるかどうか不安に感じることもあるでしょう。
そのような場合には、オンラインで年賀状を作成できる『ふみいろ年賀状』を利用すると良いでしょう。
このサービスでは、きちんとしたマナーを守った文章が提供されており、失礼のない年賀状を手軽に送ることができます。
ふみいろ年賀状の特徴は以下の通りです:
- 年賀状デザインは1,000種類以上用意されています。
- 1回だけ無料でやり直せる再印刷保証が提供されています。
- 最短で当日に出荷されます。

年賀状を送る際に適切な言葉や賀詞が分からないことはありませんか?親しい人や同僚に送る際には特に気を遣う必要はありませんが、目上の人に送る場合は注意が必要です。
おすすめの4文字の賀詞には以下のようなものがあります:
– 謹賀新年
– 謹賀新春
– 恭賀新年
また、「あけましておめでとうございます」も間違いではありませんが、4文字の賀詞が好ましいとされています。
逆に、1文字や2文字の賀詞(例: 寿、賀、賀正、迎春など)は目上の人に送る際には避けるべきです。
「昨年はお世話になりました」は敬語として適切に使える?
「昨年はお世話になりました」は敬語として適切に使えるのでしょうか。
実際には、「去年」という言葉は避け、「昨年」と言い換える方が好ましいです。「大変」を加えて、「昨年は大変お世話になりました」と表現することが一般的です。
さらに、より深い感謝の気持ちを伝えたい場合には、「昨年は大変お世話になり、誠にありがとうございました」という表現も適切です。
ただし、一部の表現には注意が必要です。「お世話様でした」という言葉は、上から目線のニュアンスを持っているため、目上の人に対して使用する際には避けるべきです。
「去年はお世話になりました」の英語表現
「去年はお世話になりました」の英語表現は以下の通りです:
“Thank you for your help last year.”
「去年はお世話になりました」を英語に翻訳すると、シンプルな表現となります。
まとめ:「去年はお世話になりました」という表現は間違い!正しい年賀状の挨拶文は何?
「去年はお世話になりました」という表現は誤りであり、代わりに「昨年はお世話になりました」「旧年中はお世話になりました」といった表現を使用することをお勧めします。
これらの表現は、口語ではあまり使われませんが、年賀状や新年の挨拶文などで特有の言葉として適しています。
口頭で使う際には、親しい関係でない限り、細かい表現に気を配り、相手に不快感を与えないよう丁寧な言葉遣いを心がけると良いでしょう。