上司の異動が決まったとき、あなたはどんなメッセージを送れば良いか迷ったことはありませんか?
「親しくないからこそ、どこまで踏み込んでいいか分からない」
「仲が良かったから、シンプルすぎると寂しい気持ちが伝わらない」
「寄せ書きのスペースが短すぎて、気の利いた一言が思いつかない」
そんな悩みを抱える方のために、この記事では【異動する上司へのメッセージ】をさまざまな関係性・シーン別に紹介します。
メール、手紙、寄せ書き、一言短文など、使える実例を豊富に揃えました。
ビジネスマナーもカバーしているので、初めてでも安心して使える内容になっています。
異動する上司へのメッセージのポイント
上司への転勤・異動メッセージには、以下の3点を込めてみましょう。
- お世話になった感謝・お礼
- いなくなることへの寂しい気持ち
- 新しい場所での活躍を祈る言葉
お世話になった感謝・お礼
職場で働く際、いつも何かしら上司にお世話になっていますね。
そのため、上司が異動する際には感謝の気持ちやお礼の言葉がふさわしいと言えます。
いなくなることへの寂しい気持ち
これまで共に業務を遂行してきた関係ですから、上司の声が聞こえなくなるのは寂しい瞬間ですね。
特に、普段からおしゃべりな上司であれば、その寂しさは一段と深いものになるでしょう。
部下がその寂しさを感じてくれることは、上司としては嬉しい瞬間です。
新しい場所での活躍を祈る言葉
転勤の際は、最後には新しい場所でのご活躍を祈る言葉を添えると良いです。
健康を祈る言葉も加えるとさらに良いでしょう。
エピソードを交えると、メッセージがより伝わりやすくなります。
上司とのエピソードがあれば、それを織り交ぜることで、ありきたりでないメッセージになり、感情もより良く伝わるでしょう。
異動する上司へのメッセージ例文
上司との距離感は人それぞれ異なります。
そのため、メッセージも「丁寧で形式的な文面が適しているケース」もあれば、「多少くだけた表現で気持ちを込めた方がよいケース」もあります。
ここでは3つの関係性別に分けて、背景や表現のポイント、文例を詳しく紹介します。
親しい上司への言葉(ややくだけた表現)
親しい上司との場合、常識の範囲内であれば何を書いても問題ありません。
ただし、ビジネス上の関係性が変わらないため、言葉遣いには依然として注意し、丁寧に表現します。
ポイント
- 感謝+具体的なエピソードや思い出を添えると◎
- 「寂しい」「残念」など、感情を自然に表現
- ユーモアや呼びかけ調も場面によって有効
例文
○○課長へ
これまでお世話になりました。
お別れが寂しいですが、新しい場所でのご活躍を心より祈っています。
またこちらに出張する際には、ぜひ飲みに誘ってください。
○○課長へ
○年間、大変お世話になりました。
入社時の研修から、仕事ができるようになるまで、本当にお力添えいただき感謝しております。
また、所属長としての日々のご指導も大変感謝しています。
新しい場所でもさらなるご活躍を祈っております。
○○課長へ
○年間、お世話になりました。
特に○○の件では、ご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。
その際に課長から学んだことは、私にとって忘れられないものです。
○○課長には心から感謝しています。
今後もご健康とご活躍をお祈りしております。
○○課長へ
これまでの○年間、本当にありがとうございました。
お世話になりました。
課長のおかげで、○○課は非常に働きやすい環境でした。
毎日の仕事が楽しく、心から感謝しています。
明日から課長がいないのは寂しいですが、新しい場所でもご活躍されることを心より祈っています。
○○課長へ
今まで本当にありがとうございました。
悩んでいたときには、課長が親身になって相談に乗ってくださり、そのときのアドバイスは忘れません。
これからもその助言を胸に、頑張っていきます。
新しい場所でもお身体に気をつけて、頑張ってください。
「○○さんの的確なツッコミがなくなるなんて、チームが静かになりそうで寂しいです(笑)」
「出社するたびに○○さんの笑顔に元気をもらっていました。本当にありがとうございました!」
「異動先でも飲み会には呼んでくださいね。どこへ行っても○○さんらしさで活躍されることを願っています!」
相手との共通の思い出や口ぐせを盛り込むと、読み手の心に残る一文になります。あくまで“親しさの範囲内”で収めるのがポイントです。
親しくない上司への言葉
普段あまり会話を交わしていなかった上司や、直属ではない管理職など、距離のある関係の場合は、フォーマルな言葉遣いを意識することが大切です。
感情を過度に入れるよりも、敬意と感謝を端的に表現することで、誠実な印象を残すことができます。
ポイント
- 主語と述語を明確にした丁寧な文章
- ビジネスライクな定型フレーズを活用
- 「お世話になりました」「ご活躍をお祈りします」で十分伝わる
例文
○○課長へ
○○へのご栄転、おめでとうございます。
入社時から長い間ご指導いただき、心から感謝しています。
新しい場所でのご活躍をお祈りしています。
○○課長へ
これまで本当にお世話になりました。
熱心なご指導に感謝の気持ちでいっぱいです。
新しい場所でのご活躍を心よりお祈りしています。
どうかお身体にはくれぐれもお気をつけください。
○○課長へ
○年間、大変お世話になりました。
課長がいなくなるのは残念ですが、全体研修で学んだことを守り、これからも一層仕事に励んでいきます。
新天地でのご活躍を心よりお祈りしています。
○○課長へ
これまでの○年間、本当にありがとうございました。
短い期間でしたが、○○課長のもとで働けたことに感謝しています。
これからお会いできないのは寂しいですが、出張などでお越しの際はぜひ○○課にもお立ち寄りください。
新天地でのご活躍をお祈りしております。
「この度のご栄転、誠におめでとうございます。これまでご指導いただき、ありがとうございました。」
「短い間ではございましたが、大変お世話になりました。新天地でのさらなるご活躍を心よりお祈りいたします。」
「直接関わる機会は多くありませんでしたが、お話の端々に学ばせていただくことが多く、感謝しております。」
こうしたメッセージは、寄せ書きでもメールでも使い回しがきくので、汎用性の高いフレーズとして覚えておくと便利です。
一言メッセージで伝えたいとき(寄せ書き・カード向け)
スペースが限られた寄せ書きやメッセージカードでは、端的で印象に残る言葉選びが求められます。
短文であっても「感謝」「応援」「寂しさ」などを一言に凝縮することで、温かみのあるメッセージになります。
ポイント
- 文末に「です・ます」をつけて丁寧さを保つ
- 感情をひとつだけ選んで表現する
- フレーズに名前や個性がにじむと印象的
例文
「ご指導ありがとうございました。新天地でもご活躍ください!」
「寂しくなりますが、またお会いできるのを楽しみにしています。」
「短い間でしたが、お世話になりました!」
「○○さんの優しい笑顔に、何度も救われました。ありがとうございました!」
また、寄せ書きではイラストやスタンプを添えるのもおすすめです。
文章にユーモアや人柄がにじみ出ることで、形式的ではない、心のこもった印象になります。
異動する上司へのメール!ポイントと例文
上司の異動に際してメッセージを送る方法の中でも、もっとも一般的かつ確実なのが「メール」です。
特に最近では、対面でのやりとりが減っていることもあり、メールで気持ちを伝える場面が増えています。
ただし、メールは「形式が整っているか」「言葉遣いが丁寧か」など、ビジネスマナーの基本が見られやすい手段でもあります。
関係性に応じて温度感を調整しつつも、全体として失礼のない文章構成を意識することが大切です。
メールを送るタイミングは「発表後〜最終出勤日まで」
異動が正式に発表された直後から、送別会や最終出勤日までの間がベストタイミングです。
あまり早すぎてもフライングになってしまいますし、遅れすぎると礼を欠く印象を与えかねません。
特にメールは「証拠が残る」形でもあるため、丁寧で落ち着いたタイミングで送りましょう。
昼休みや業務時間後など、相手がゆっくり読めそうな時間帯を選ぶ配慮もあるとスマートです。
件名の付け方
件名は、ひと目で内容が分かるように簡潔かつ丁寧に書きましょう。
以下のような書き方が一般的です。
- 【御礼】ご異動に際してのご挨拶
- ご異動のお知らせを拝見して
- 異動のご連絡を受けてのご挨拶
会社によって件名のフォーマットに慣習がある場合は、それに倣うと良いでしょう。
メール本文の基本構成
メール本文は、以下の流れを意識すると自然で丁寧な印象になります。
- 宛名+自己紹介
→ 相手の役職+名前をフルで書き、自分の部署・名前を簡単に記します。 - 異動の報を受けた感想
→ 驚き・寂しさ・感謝など、関係性に応じたリアクションを伝えます。 - 感謝や学びの言葉
→ 業務を通じて得たもの、自分にとって印象に残っていることなど。 - 今後のご活躍を祈る言葉
→ 一般的なフレーズでも十分伝わります。 - 締めの言葉と敬語で結ぶ
このような構成をベースにすれば、フォーマルで好印象なメールになります。
フォーマルなメール文例(親しくない上司向け)
件名:【御礼】ご異動に際してのご挨拶
○○部長
お疲れ様です。営業第二課の△△です。
この度のご異動のご連絡を拝見し、驚くとともに、心より御礼申し上げたくご連絡いたしました。短い間ではございましたが、大変お世話になり、誠にありがとうございました。
業務を通じて多くのことを学ばせていただき、今後の自身の成長にしっかりと活かしてまいります。
新天地でのさらなるご活躍とご健勝を、心よりお祈り申し上げます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
このように、丁寧な言葉遣いを意識し、派手すぎず、端的に気持ちを伝えるのが理想です。
カジュアル寄りメール文例(距離が近い上司向け)
もう少し距離の近い上司や、普段から気軽に話していた相手には、感情を込めた文面でも問題ありません。
ただし、礼儀は崩さず、あくまで“丁寧な中に親しみがある”文体を意識しましょう。
件名:ご異動のお知らせを拝見して
○○課長
お疲れ様です。経理課の□□です。
○○課長のご異動を伺い、とても驚いております。寂しい気持ちが大きいですが、新しい環境でのご活躍を心からお祈り申し上げます。
いつも優しくご指導いただき、本当にありがとうございました。○○課長と一緒に働けたことは、私にとって大きな財産です。
これからもどうかお体に気をつけて、益々のご活躍を期待しております。また機会がありましたら、ぜひご一緒させてください!
まずは御礼まで、取り急ぎご挨拶申し上げます。
フレンドリーなトーンを取り入れながらも、語尾や結語をきちんと締めることで「社会人としての礼儀」をしっかりと表現できます。
社内チャットやLINEなどカジュアルなツールで送る場合
上司との距離感や社風によっては、メールではなくSlackやLINEなどでメッセージを送るケースも増えてきました。
その場合も、最低限の丁寧さは保ちつつ、メールより柔らかい表現にしても問題ありません。
たとえば、
- 「異動の話、びっくりしました!寂しくなりますが、○○さんならどこでもうまくいきそうですね。お世話になりました!」
- 「○○さん、これまで本当にありがとうございました!また飲みに行きましょう〜!」
あくまで相手との関係性に応じて文体を選びましょう。「丁寧」と「フランク」の線引きが難しい場合は、メール寄りの丁寧さをキープしておくと安心です。
異動する上司への手紙!ポイントと例文
上司の異動に際し、心を込めた感謝の気持ちを伝える手段として「手紙」は非常に効果的です。
メールやチャットと違い、紙に書かれた言葉は“形として残る”ため、相手の記憶にも残りやすく、丁寧さや温かさを直接伝えることができます。
特に異動先でも読み返してもらえるようなメッセージを届けたいなら、手紙はぴったりの手段です。
手紙の構成例(ビジネス寄りのフォーマルなスタイル)
- 【季節の挨拶】
…形式的な冒頭で自然に書き始めます。 - 【異動を知った驚きや寂しさ】
…感情を軽くにじませて、共感を伝える。 - 【感謝の言葉とエピソード】
…思い出やお世話になった具体的な場面を入れると印象的。 - 【応援の言葉と結び】
…異動先での活躍を願う言葉で締める。
文例(フォーマル)
拝啓
春光うららかな季節となりましたが、○○様におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
この度、ご異動の報に接し、大変驚いておりますと同時に、寂しさも感じております。
在職中は、ひとかたならぬご指導を賜り、心より御礼申し上げます。日々の業務の中で多くの学びを得ることができましたことは、私の財産です。
新たな職場でも、○○様のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
敬具
カジュアル寄り(親しみある関係性向け)
○○さん
ご異動の話を聞き、とても驚きました。そして、やっぱり少し寂しい気持ちです。
いつも明るく声をかけてくださり、チームの雰囲気を和ませてくださって本当にありがとうございました。○○さんと一緒に仕事ができて、とても楽しかったです!
新しい環境でも○○さんらしく、前向きにご活躍されることを心から願っています。
お体に気をつけて、またお会いできるのを楽しみにしています!
このように、フォーマルな構成でもカジュアルな文体でも、相手との関係性に合わせて調整するのが大切です。
異動する上司への寄せ書き!ポイントと例文
寄せ書きは、色紙やメッセージカードなどに複数人で言葉を寄せるスタイルです。
文字数は限られていますが、そのぶん一言一言に“人柄”がにじみます。短文でありながら、気持ちが伝わる工夫が求められます。
寄せ書きに適した文体・コツ
- 短くても具体性のある言葉を選ぶ
- ×「ありがとうございました」だけ → ◎「丁寧なご指導、ありがとうございました」
- ×「ありがとうございました」だけ → ◎「丁寧なご指導、ありがとうございました」
- 温かい言葉・ポジティブな表現でまとめる
- 「寂しいですが、応援しています」「○○さんの笑顔、忘れません」など
- 「寂しいですが、応援しています」「○○さんの笑顔、忘れません」など
- ユーモアや呼びかけで個性を出すのもOK
- 「○○さんの“喝”が聞けなくなるのは寂しいです!」など
- 「○○さんの“喝”が聞けなくなるのは寂しいです!」など
寄せ書き文例(短文)
「新天地でも○○さんらしく、元気に頑張ってください!」
「○○さん、いつも明るい声かけが嬉しかったです!ありがとうございました!」
「○○さんの冷静な判断、いつも尊敬していました。また一緒に働きたいです!」
「どこに行っても○○さんは○○さん。応援しています!」
「寂しくなりますが、これからもご活躍を楽しみにしています!」
スペースが極端に少ない場合の超短文(10〜15文字以内)
- 「感謝しています!」
- 「また一緒に働きたい!」
- 「お元気で!またぜひ!」
- 「○○さん最高でした!」
こうしたメッセージは、直筆で書くことでその人らしさが際立ちます。上司にとっても、印刷された言葉よりずっと印象に残るはずです。
寄せ書きにスタンプや似顔絵を添えるのも◎
言葉だけでなく、似顔絵やイラストを添えると、さらに温かみが増します。
「○○さんの似顔絵と“寂しい”の吹き出し」なども、職場の雰囲気によっては和やかで楽しい演出になります。
手紙や寄せ書きは、メールにはない“余韻”を残せる
メールは即時性があり便利ですが、手紙や寄せ書きには「温度」や「余韻」が残ります。
特に異動という節目のタイミングには、「ちゃんと準備してくれたんだな」と伝わる丁寧なメッセージが相手の心に響くものです。
忙しい日々の中で、手書きで一言でもメッセージを添える。それだけでも、上司にとっては忘れがたい贈り物になります。
まとめ:上司の異動に贈るメッセージ例文!親しくない場合〜くだけた一言、メールや寄せ書き、手紙にも対応
上司が異動する場合、お世話になっている側としては気を使うことがありますね。
送別会でプレゼントと一緒にメッセージを添える場合でも、重要なのはプレゼントではなく、上司への思いや気持ちの表現です。
遠方への転勤となる場合、今後も電話などで仕事のやり取りがあるかもしれません。
これまで一緒に仕事をしてきた経験を忘れず、思いやりを持って上司を送り出したいですね。